私自身、中学生の時のクラブ活動として、テニスを選んでいましたので、その頃から、当然のように、テニスの試合は私にとって大いに興味深いもので、テレビでテニスと試合が放映されると、必ずと言っていいほど、食い入るように見ていました。
しかし、皆さんには信じてもらえないかもしれませんが、初めて、テレビでテニスの試合を見た時は、大変な驚きがあったのです。
その原因は、私が入っていたクラブが軟式テニス(ソフトテニス)だったからです。
テレビで放映される試合は、多くの場合、硬式テニスでしたし、しかも、人気のある試合の多くは、シングルスの試合だったからです。
一方、軟式テニスには、シングルスはなく、ダブルスのみでしたので、実は、試合の内容が大きく異なるのです。
そこで、硬式テニスと軟式テニスの違いについて、紹介したいと思います。
硬式テニスと軟式テニスの違いは!?
一見すると、あまり違いがないように思えるのですが、実は、様々な違いがあるのです。
ボールの違い
初めて、テレビで硬式テニスの試合を見た時に、最初に驚いたことの1つがボールでした。
遠目で見ると、その違いは分かりにくいのですが、ボールを打った時の音が全く違ったのです。
私にとっては、軟式テニスを打った時の「ポコーン」という頼りない印象満開の音が当たり前だったのですが、硬式テニスのボールは、言葉で表現するのは難しいですが、「間違いなく重たいボール」という印象を持ったのを覚えています。
硬式テニスのボールは硬いゴムボールをフェルトでおおったものですが、軟式テニスのボールは、とても柔らかいゴムボールだけでできていますので、硬式ボールの半分くらいの重さです。
このように軽くて柔らかい軟式ボールは、強くカットして打つと、まるでラグビーボールのように楕円形に変形して、あらぬ方向にバウンドするくらいに変化します。
ラケットの違い
ボール自体が違うので、それを打つラケットも、かなり違いがあります。
重いボールを打つ硬式テニスのラケットは、軟式ラケットの倍くらいの重さがあります。
又、軟式ラケットのガットは、手で張ることができるくらいの硬さで張りますが、硬式ラケットは、専用の器具がないと張れないくらい、強く張る必要があります。
※中学生の時、上手な先輩が自分でガットを張っているのを見て、私も真似をして自分で張るようにしたのですが、その時は、それだけで、少し、上手くなったような錯覚をしたものでした。
得点の数え方
軟式テニスの場合、得点の数え方は単純で、以下のように数えます。
0(ゼロ)
1(ワン)
2(ツー)
3(スリー)
ところが、硬式テニスの場合は、以下のように数えるので、最初にテレビで試合を見た時は、かなり混乱してしまいました。
0(ラブ)
15(フィフティーン)
30(サーティー)
40(フォーティ)
このように数え方は異なりますが、軟式も硬式も4点取れば、そのゲームに勝つというルールです。
ところで、何故、硬式テニスのカウントが15点ずつなのか。更に、最後は、何故、45点ではなく40点なのかについては、時計の文字盤を4分割したとか、テニスの賭けに使われていたのが15スウという銅貨だったとか、諸説あるようです。
サーブの違い
皆さんは、テニスのサーブというと、どんな動作を想像しますか?
恐らく、ボールを高く上げながら(トスという)、振りかぶったラケットを上から下に振り下ろしながらボールを打つという動作だと思います。
ところが、軟式テニスのサーブは、必ず、上から打つとは限りません。
腰や膝の高さから、ボールの横や下を強くカットして打つカットサーブという打ち方があります。
※私が中学生の時は、ファーストサーブは上から打つフラット系のサーブ、セカンドサーブは横や下から打つカット系のサーブでした、最近は、ファーストサーブでもカットサーブが主流になっているように思います。
バックハンドの違い
利き手が右手(右打ち)の場合、自分の体より右側に来たボールを打つ打ち方をフォアハンド、自分の体より左側に来たボールを打つ打ち方をバックハンドといいます。
硬式テニスの場合は、フォアハンドとバックハンドでは、打つラケットの面が異なるのですが、軟式テニスの場合は、フォアハンドもバックハンドもラケットの同じ面で打つという違いもあります。
私の場合、中学生の頃は軟式テニスに所属していたので、高校に入った時もテニス部に入ろうと思っていたのですが、その高校には硬式テニス部しかなかったので、全く、別のクラブに入ることを選択しました。
軟式テニスと硬式テニスの両方を経験したことのない方にとっては、「とはいえ、同じテニスだろう!?」と思われるかもしれませんが、ボールやラケットも違うし、ましてや、打ち方まで違いがあるので、軟式テニスの経験が、かえって邪魔になることだってあるのです。
違いを知ってみると・・・
このように、一見、同じように見える軟式テニスと硬式テニスですが、実際に試合をする場合には、全く異なるスポーツといっても良いくらい、勝手が違うのです。
2020年の東京オリンピックでは、軟式テニスはありませんが、軟式テニスしか経験がない方が、オリンピックでテニスを観戦する場合には、このようなことを知ってから観てみると、今までとは違った見方ができるかもしれませんので、是非、試してみてください。
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