先日、ネットを見ていたら、「ゴルフをする人口が増えてきている」というニュースを目にしました。
「外出したいけど3密は避けたい」というニーズにピッタリだということが原因の1つだそうです。
つまり、「この機会にゴルフを始める方や、やめていたゴルフを再開する方が増えた」ということのようです。
でも、「ゴルフのルールって難しいそう…」「最近、ゴルフのルールが変わったらしいけど、何が変わったのか良く分からない!」なんて思っている方が結構いるようです。
確かに、いざ、ゴルフコースに出て、全くルールを知らないと恥ずかしいし、周りに人にも迷惑をかけてしまいますよね!
そこで、今回は、2019年のルール改正での変更点を中心に、基本的なゴルフルールについて、お話しします。
これで、あなたも、基本的なゴルフルールはバッチリです!!
※ルール解説ばかりで退屈しないように、途中に、クイズを設けています!
※最後に、まとめのクイズがありますので、頑張って、全問正解してください!
目次
2019年のゴルフルールの改正で、一体、何が変わったの!?

2019年にゴルフルールが大幅に改正されたことは、ご存知でしょうか?
また、その以前には、ゴルフルールが改正されたことはあるんでしょうか?
実は、ゴルフの誕生自体、ずいぶん、昔のことになりますので、何度も、ルールの改正が行われています。
そこで、ルールの話をする前に、少し、ゴルフの歴史について、お付き合いください。
そもそも、ゴルフが誕生したのは、いつ、どこで!?

調べてみると、諸説あるようで、「スコットランドの羊飼いが暇つぶしに始めた」とか、「オランダのコルベンというゲームが発祥だ」という説が有力なようです。
なかには、「日本の奈良時代に流行った打毬(たぎゅう)という貴族の遊びが発祥だ」という説もあるようですが、残念ながら、日本発祥という説は信憑性に欠けるようです。
個人的には、日本発祥であってほしかったですね!
では、ここで、問題です。
問題:残念ながら信憑性に欠ける「ゴルフ日本発祥説」ですが、なぜ、このような説が生まれたんでしょうか!?(ヒント:その方が都合が良かったから)
Answer:「戦時中、外来のものが禁止されていたため、”ゴルフは日本発祥だ”と主張して、ゴルフが禁止されるのを防ごうとした」でした!
しかし、ゴルフの発祥と主張された打毬(たぎゅう)とは、馬に乗って棒で毬(まり)をゴールに入れる遊びで、どちらかというと、「ポロ」に近いもののようです。
では、ゴルフのルールができたのは、いつ、どこで!?

「1754年に、スコットランドで作成されたセント・アンドリュースの13カ条がゴルフルールの最古のもの」とされています。
セント・アンドリュースは、スコットランド北部の北海に面する町で、「ゴルフの聖地」として知られていて、ゴルフの4大メジャー大会の1つである「全英オープン」の開催地としても有名です。
この時に作成されたゴルフルールの10条が、「must be played where it lies(あるがままにプレイする)」というもので、今でも、ゴルフの基本ルールとして重要視されています。
上の写真は、その全英オープン名物のバンカーですが、いくら、「あるがままにプレイする」と言われても、この状態では、どう考えても、打ちようがないですよね!
ただし、このように、どうしてもプレイが続行できない場合には、「アンプレアブル」を宣言して、以下のような救済措置を利用することができます。
①元の位置に戻って、1クラブレングス(※1)以内にドロップ(※2)。(1打罰)
②カップとボールを結んだ延長線上で、かつ、バンカー内の地点から1クラブレングス以内にドロップ。(1打罰)
③ボールから2クラブレングス以内にドロップ。(1打罰)
④カップとボールを結んだ延長線上で、かつ、バンカー外の地点から1クラブレングス以内にドロップ(2打罰)
※1 クラブレングス : その名の通りクラブの長さのこと。救済を受ける時にボールをドロップする場所や止まった場所を示すために使うクラブ1本の長さのことです。
※2 ドロップ : 救済を受ける時に、ボールをひざの高さから落とす行為のこと。ルール改正前は、肩の高さからボールを落とす必要がありました。
④は、2019年にルール改正で新たに追加された救済方法です。
なぜ、2019年のルール改正が注目されるのか!?

1754年に、初めて制定されたゴルフルールは、その後、全く、変えられることがなかったかというと、決して、そうではなく、時代の変化とともに、ルール改正が行われてきました。
最近では、2008年、2012年、2016年と、4年に1度、ルールが改正されるのが通例となっていました。
しかし、改正後、まだ、3年しか経っていない2019年に、大幅なルール改正が行われました。
では、ここで、問題です。
問題:2019年に実施されたルール改正は、なぜ、通例の4年になる前に、しかも、大幅な改正が行われたのでしょうか?
Answer:「当時、ゴルフ人口は年々減少していて、深刻なゴルフ離れが起こっていたため、これを防ぐために、急遽、改正を行った」でした!
そのため、この時のルール改正は、初心者には分かりにくいようなルールや、「ゴルフは1日仕事なので嫌だ!」という意見を反映して、プレイファストを目的とした改正が行われました。
このような背景があったため、2019年のルール改正は、これまでの改正と違って、「ゴルフをより分かりやすくすること」や「ゴルフをより身近に感じてもらうこと」を目的として、大幅な改正が行われたんです。
2019年のルール改正 これだけ押さえておけば大丈夫!!
かなり、前置きが長くなってしまいましたが、2019年のルール改正で、一体、何が変わったのかをまとめてみました。
ルール改正でゴルフコースの各エリアの名称(呼び方)が変わった

そのルール改正の中で、コースの各エリアの名称(呼び方)が変わったものがありますので、用語の説明と合わせて、ご覧ください。
改正後 | 改正前 |
ティーイングエリア | ティーインググラウンド |
ペナルティエリア | (ラテラル)ウォーターハザード |
ジェネラルエリア | スルーザグリーン |
(ペナルティエリアとバンカーに分かれた) | ハザード |
①ティーイングエリア
各ホールに設けられているティーショットを打つエリア
②ペナルティエリア
以前ウォーターハザードと呼ばれていたところに加え、ブッシュや崖などのボールを打つことが困難なエリア
③ジェネラルエリア
ティーイングエリア、ペナルティエリア、バンカー、グリーンを除いたコース全域
プレイファストの観点から改正されたツール

①ボールを探す時間は3分まで
新ルールでは、ボールを見失った場合に、ボールを探す時間は3分までに短縮されました。
改正前は5分まで認められていたのですが、まさに、「プレイファスト」ですね。
3分以内に見つけられなかった場合は、「紛失球」となり、2打罰が加えられて、紛失した場所の近くにドロップして、プレイを継続します。
ちなみに、改正前は、1打罰が加えられて、打った場所に戻って打ち直すことになりますので、大幅な時間のロスになっていました。
②ストロークの時間は40秒以内(推奨)
以前は、このような制限はなかったのですが、これも、「プレイファスト」ですね。
③2打目以降の打順の決め方
原則、ホールから最も遠いプレイヤーから打つのですが、安全が確保されていれば、準備ができたプレイヤーから打っても良い。
④カップのピンは抜いても抜かなくてもOK
グリーン上のあるボールを(パターで)打つ場合でも、ピンは抜いても抜かなくても良い。
では、ここで、問題です。
問題:以前は、グリーン上のボールを打つ時は、必ず、ピンを抜いていましたが、その理由は、何だったでしょうか?
Answer:「以前のルールでは、グリーン上のボールを打った結果、ピンに当たってしまったら、2打罰になったから」でした!
そのため、全員のボールがグリーンに乗ったら、ピンを抜いていました。
また、グリーンが盛り上がっていて、ボールを打つ位置からカップが見えない場合は、キャディー(※)などがピンを持ってカップの位置を知らせておき、プレイヤーがボールを打ったら、ピンを抜くということを行っていました。
※キャディー:プレイヤーのバッグやクラブを運んだり、プレイヤーにアドバイスする人。
その他の変更ポイントはここだ!

①救済時のドロップはひざの高さから
以前は、肩の高さからボールをドロップ(ボールを落とす)していたのですが、改正後は、ひざの高さからボールを落とすようになりました。
では、ここで、問題です。
問題:このように、改正後にドロップするボールの位置が変更されたのは、どのような理由があったからでしょうか?
Answer:「高い位置からボールをドロップすると、落ちた位置から遠くに転がってしまうことがあるから」でした!
救済を受けてドロップしたボールが転がって特定のエリア外に出てしまうと、ドロップのやり直しになるので、なるべく低い位置からドロップするように変更されました。
②前進4打がなくなる!?
ティーショットがOB(※)になった場合、打った場所から打ち直しになりますが、ローカルルール(※)の場合は、前進4打(プレイング4)といって、前方の特設ティーから打つのが一般的でしたが、改正後は、「2打罰を加えてOBゾーンに入った付近からプレー」というローカルルールが推奨されるようになりました。
※OB:詳しくは、「【クイズ形式】ゴルフルール:OBって何!? ペナルティって何!?」で説明しています
※ローカルルール:競技ゴルフでは禁止されている行為でも、そのゴルフ場特有に定められたルールのこと
③バンカー内のルースインペディメントの取り除きが可能!
ルースインペディメントとは、ゴルフコースに存在する自然物のことで、木の枝や落ち葉や小石などのことですが、以前、バンカー内では、これらのものを取り除くことはできませんでした。
④救済エリアを計測するクラブは、パター以外で最も長いクラブ
救済を受ける場合には、ゴルフクラブを使って、ドロップする場所を決めるのですが、改正以前は、その場にあるクラブで距離を測って、ドロップエリアを決めていました。
しかし、改正後は、この時に使用するクラブの長さが、パター以外で最も長いクラブと決められました。
パター以外で最も長いクラブは、普通、ドライバーですので、ドライバーの長さが、ドロップエリアを決める基準になるということです。
でも、このルール改正、考えてみると、「プレイファスト」と矛盾していると思いませんか?
いつも、ドライバーを持っているとは限りませんから、カートまでドライバーを取りにいかないといけなくなりますよね!?
では、ここで、問題です。
問題:実は、このルール改正は、決して、「プレイファスト」と矛盾しているわけではないのですが、さて、その理由は何でしょうか?
Answer:「必ずしも、ドライバー(パター以外の最も長いクラブ)を使って、厳密に距離を測る必要はないから」でした!
例えば、その時に、アイアンしか持っていない場合は、アイアンを使ってドロップエリアを決めれば、そのエリアは、ドライバーで測ったエリアよりも狭くなるので、事実上、問題なしということになるわけです。
どうも、ドロップエリアをある程度、一定の広さにしたかったようですが、このルール改正の目的は、正直、分かりにくいですね!
⑤パッティングライン(※)に触れたり、ライン上のスパイクマーク(※)を直すことができる
以前は、これらの行為は違反だったんですが、意外と知らない人が多かったと思います。
何を隠そう、私も、以前は、このルールを知らなくて、怒られるわ、罰を受けるわで、散々な目に遭ったことがあります。
最後に、ルール改正に関するクイズに挑戦しよう!
では、最後に、これまで、説明させていただいたことを、クイズ形式でまとめましたので、挑戦してみてください!
問題1)ゴルフ発祥の地については諸説あるようですが、有力は発祥地は、どことどこだったでしょうか?
Answer:「スコットランドとオランダ」でした!
他にも、「フランス」や「中国」更には「日本」という説も存在するようですが、最も有力だという割れているのは「オランダ」です。
問題2)一般的なバンカーであれば、初心者であっても、最悪、何度かチャレンジすれば脱出することは可能ですが、全英オープンのバンカーのように、とても脱出できないと思われるようなバンカーもあります。 さて、そんな時は、どのようにすれば良いでしょうか?
Answer:「アンプレアブルを宣言して救済措置を受ける」でした!
救済措置を受けると、1打罰でバンカー内にボールを移動させることが出来ますが、そもそも、バンカーから脱出できないと判断した場合には、2打罰でバンカーの外に出すことも出来ます。
問題3)打ったボールが3分間探しても見つからない場合、ロストボールとなり、2打罰が加えられて、紛失した場所の近くにドロップして、プレイを継続しますが、改正前、ロストボールの対応は、どんなルールになっていたでしょうか?
Answer:「1打罰が加えられて、打った場所に戻って打ち直す」でした!
ティーショットがロストボールになった場合を考えると、約200Yard先まで行って、3分間ボールを探しても見つからないので、また、ティーショットした場所まで戻って、再度、ティーショットを打つことになる訳です。
しかも、最初に200Yard先まで行くのはカートを使えますが、戻るときは、歩いて(走って)戻らなければなりません。
これでは、とんでもない時間のロスになりますので、ナイスな改正ですね!
問題4)2019年のルール改正で、パッティングする時でもピンを抜かなくても良くなったのですが、このルール改正によって、あるリスクが生まれます。それは、一体、どんなリスクでしょうか?(ピンがある状態でパッティングする状態を想像してみてください)
Answer:「強く打ち過ぎた場合などは、ボールがピンに弾かれてしまう」でした!< 2019年1月のルール改正以降、ピンを立てたままパッティングする人が増えてきました。 しかし、私の場合、実際、強く打ち過ぎてピンに弾かれたことがあったので、なかなか、ピンが立てられたままでパッティングすることに慣れられませんでした。/span>
問題5)2019年のルール改正によって、救済エリアを測る時のクラブは、パターを除く最も長いクラブ(通常、ドライバー)と決められました。では、救済を受ける時に、ドライバーを持っていなかったら、カートに取りに戻らなければならないのでしょうか?
Answer:「ドライバーを取りに戻らなくても良い」でした!
この改正は、救済エリアの大きさを一定にすることが目的で、必ずしも、ドライバーを使って距離を測る必要はありません。
もしも、取りに戻らなければならないというルールなら、それこそ、「プレイファスト」と矛盾してしまいますよね!
さて、今回は、2019年のルール改正について、説明させていただきましたが、いかがだったでしょうか?
クイズは、全問正解できましたか?
この他にも、2019年には多くのルールが改正されていますが、まずは、今回、紹介した主な変更点を覚えておきましょう!
では、又の機会にお会いしましょう!!
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